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靖 伊藤

AHPコンピテンシーコラム第54話

日常で気がついたコンピテンシー。 今回も食べ物屋さん繋がりで、神戸の焼肉屋さんのお話をしてみたいと思います。この焼肉屋さんはランチとしてカレーや牛肉丼などの定食を出しています。元々は昼から焼肉定食をしていたのですが、そのときに残る肉の切り落としを賄い飯として食べていたところ、お客さんから「それはおいしそうだから出したら」といわれ、牛肉丼をメニューに加えたところ、切り落としとはいえ但馬牛の入った牛肉丼やカレーが食べられると評判になり、繁盛し始めたとのことです。また、この店には、牛肉丼やカレーのミニ丼がありますが、あるお客さんがミニ丼の大盛りはないかと少しわがままな注文をしたところ、「普通盛」と「ミニ」との間の「ミニの大盛り」を出すようになったとのことです。

さて、ここでこの店の主人が発揮しているコンピテンシーを考えてみたいと思います。まず、賄い飯がお客さんに受けると見るやメニューにのせたり、少しわがままな注文でもそれに応じたりして、お客さんを満足させているのは、「直接、顧客に接して、顧客は何を自分達に求めているのかを、敏感に且つ正確に把握することにより、その顧客のニーズに対応していく」顧客志向力であり、発揮されているのは「直接多くの顧客に接することで顧客ニーズの一般的な変化を敏感に感じ取り、その変化への対応を継続的に考案し自ら実行している」レベルと言うことができるでしょう。

このような顧客の志向を次々と具現化させることが他店との差別化に大きく寄与しているのではないのでしょうか?

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